ハチミツってなんで結晶するんですかね?結晶さえしなければパーフェクトな食品なのに・・・。と、勝手に思っている太田養蜂場の太田一徳です。
お客様にもよく「結晶してしまったんですが、どうしたら良いですか?」と聞かれますが、ハチミツが結晶してしまってからだと、湯せんして溶かすという方法しかご案内出来ないんですよ。
ただ、そんなお客様の質問を聞きながら内心では「あーっ、結晶前なら何とかなったかもしれないのに!!」と思っています。
なぜか。それは結晶を防ぐ方法があるからなんです。今日は、ハチミツを結晶させないコツをお話したいと思います。
ハチミツの結晶は○○で防げ!!
ハチミツは遅かれ早かれ、いずれ結晶してしまう。その運命からは逃れられない!というのが、今までの常識でした。ですが、実はある方法で結晶を防げたのです!!
その方法とは『冷凍』
ハチミツを知っている人からすると「いやいや、冷蔵庫でも結晶するのに冷凍庫に入れるなんて」と思うかもしれません。実は、ハチミツが結晶する温度帯って5℃から~14℃くらいと言われています。
その温度帯からかけ離れている冷凍庫では結晶しません。また、ハチミツの水分量は20%前後。凍るほどの水分は含まれていなのです。
ただ、結晶はしませんが固くツノがたつような状態なので、いつも通り使用するには30分~1時間程度は常温に置いておく必要がありますので、ご注意下さいね。
■冷凍保存の注意点
冷凍庫の容量を超えていたり、温度変化が激しい取り出し口に近いと結晶してしまう事もあります。ご注意ください。
ハチミツは、なぜ結晶するのか?
ハチミツが結晶する理由は2の主成分『ブドウ糖』と『果糖』によるものです。
特にブドウ糖は結晶しやすい性質を持っていますので、結晶をできるだけ回避した方はブドウ糖の多いハチミツではなく果糖が多いものを選ぶと良いです。
■ブドウ糖が多いハチミツの一例(結晶しやすい)
〇ホワイトクローバー蜜
〇シナ蜜
〇百花蜜
■果糖が多いハチミツの一例(結晶しにくい)
なお、ハチミツにはブドウ糖と果糖どちらも成分として入っていますので、いずれは結晶してしまう運命です。その旨、ご承知おきくださいね。
ハチミツが結晶してしまった時の対策方法
「しまった!はちみつを結晶させてしまった」と言う時の対処方法を2つお伝えいたします。
■湯せん
50℃程度のお湯にフタを開けてハチミツを容器ごと入れます。菜箸などでかき混ぜながら、溶かしていってください。
■炊飯器の保温機能を使う
釜をいれた炊飯器を保温状態に設定して、釜のなかにハチミツを入れて15分おきに取り出して振るだけです。
炊飯器に入れると時には、直に熱がハチミツに伝わらないように、ふきんなどを敷くと良いです。
なお、取り忘れなどで長時間はちみつを保温しておくと品質に影響がありますので、ご注くださいね。
※やけどにはお気をつけください。
ハチミツの結晶を回避する裏技は1つだけ
ハチミツの結晶を回避する裏技は、今回ご紹介した『冷凍庫で保管する』しかありません。
もし、貴方がハチミツの結晶に悩んでいるのでしたら、ぜひお試しくださいませ。
もし、すでにハチミツが結晶してしまっているなら、湯せんか炊飯器の保温機能を活用して結晶を溶かしていただければと思います。